The Pretty Things(プリティ・シングス)- Walking Through My Dreams

1968年にロンドン出身のバンド「プリティ・シングス」がリリースした ‘S.F.Sorrow’ に収録されている
‘Walking Through My Dreams’ の歌詞を訳していきます。


元々「プリティ・シングス」は、バンド名をボー・ディドリーの曲から取った事からもわかるように、R&B色の強い音楽性を打ち出したバンドでした。

しかし60年代後半には、サイケデリック色を強めてゆき、‘S.F.Sorrow’ は60年代サイケデリック・ロックの金字塔とも言われています。

このアルバムは、バンドがEMIのコロムビアレーベルに移籍した直後に、「アビー・ロード・スタジオ」でレコーディングされました。

その頃ちょうどスタジオでは、ビートルズやピンク・フロイドがレコーディングをしていたと言います。だからなのか、ビートルズのサウンドを彷彿とさせるところもあります。

また、このアルバムは史上初の「ロック・オペラ」でもあり、「ロック・オペラ」といえばザ・フー ‘The Who’ の「トミー」’Tommy'(1969) がたいへん有名ですが、

「一貫した物語がアルバム全体を通して語られる」ロック・オペラの形式をとった作品は、この ‘S.F.Sorrow’ が最初であると言われています。

「ロック・オペラ」の作品のほとんどは、男性の主人公の人生を追っていくストーリーとなっています。この ‘S.F.Sorrow’ も例外ではなく、「セバスチャン・F・ソロウ」という名の男の一生がアルバムを通して語られます。

ちなみにこの’Walking Through My Dreams’ は、元々’S.F.Sorrow’ と同時期にシングルリリースされ、のちにアルバムのボーナス・トラックとしてリマスター版に収録されました。

そのためアルバム本体の Sorrow氏の物語とは直接の関係がないのですが、ドリーミーで、ややメランコリックな歌詞のラブソングになっています。

※なお英詞についてはこちら(LyricWiki)を参照しました。(小文字→大文字へ直している箇所あり)

(写真はFamousFixよりお借りしました)

(ここから歌詞&訳詞)

When I’m unhappy and in my eyes things are bad
I just have to close them, oh and suddenly I’m glad

みじめな気持ちで
眼に映るもの全てが
最悪に思える時は
その眼を閉じなくちゃ
そうすれば
たちまち 良い気分になるんだよ

Walking through my dreams at night
You’re walking through my dreams at night
Walking through my dream and I’m not sleep

夜になれば
きみが僕の夢に現れるから
きみが僕の夢の中を
通りすぎてゆく
きみが僕の夢の中に現れるから
僕は眠ってなどいないのさ

I never worry cause I never get the time
You sweep all thoughts away when you cross my mind

僕は心配なんてしない
心配をしているひまがないから
きみが僕の心の中にやってくれば
他の考えなど、どこかへ押し流されてしまうから

Walking through my dreams at night
You’re walking through my dreams at night
Walking through my dream and I’m not sleep
夜になれば
きみが僕の夢に現れるから
きみが僕の夢の中を
通りすぎてゆく
きみが僕の夢の中に現れるから
僕は眠ってなどいないのさ

Who’ll lift my sleepy head
in case the vision goes?
Here in purple velvet now
at time emotion slows

もしきみの幻影が
去ってしまったら
誰が僕のぼんやりした頭を
起こしてくれるだろうか
死人のように横たわる僕から
この感情が消えてしまったら

Walking through my dreams at night
You’re walking through my dreams at night
Walking through my dream and I’m not sleep

夜になれば
きみが僕の夢に現れるから
きみが僕の夢の中を
通りすぎてゆく
きみが僕の夢の中に現れるから
僕は眠ってなどいないのさ

(歌詞&訳詞おわり)

歌詞に出てくる ‘purple velvet’ とは、キリスト教式の葬儀で、棺を覆う布の事(必ずしも紫ではなく、白や緋色のこともあります)。主人公はベッドを棺に、そこに横たわる自分を死人になぞらえています。

彼女への想いは、彼の憂鬱な毎日 (‘When I’m unhappy and in my eyes things are bad’という一節からそれが窺えます) を喜びで満たしてくれます。

しかし彼は、やがて「この想いが冷めていく」’emotion slows’ ことを心の中で恐れてもいます。

もしそうなれば、誰が、何が、彼の心を動かしてくれるのでしょう。もはや、身も心までも死人のようになってしまうと彼は歌っています。

寝ている時に見る彼女の夢、そしてまるで夢のような心地の、彼女への恋心。サイケデリックな曲調とともに展開される、まどろみの世界が心地よい一曲です。

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