【オススメ!】Professor Elemental (プロフェッサー・エレメンタル) – I’m British

日本ではあまり知られていませんが、イギリスに‘chap hop’ (チャップホップ)というジャンルの音楽があります。

‘chap’という言葉自体、イギリス特有の言い方で、大人の男性の事を指すのですが、まさにこれは イギリス英語による、’posh'(=お上品)なヒップホップというのがぴったりかと思います。

プロフェッサー・エレメンタルは、サファリパークの探検家のような恰好がトレードマーク。ミュージックヴィデオでも、インタヴューも必ずこの出でたちです。さらに、ジェフリーという謎めいた(?)ゴリラのアシスタントを従えています。おちゃらけているように見えても、教授の綺麗な発音は、イギリス英語の学習者にとってすごく参考になると思います(^^)

今回ご紹介する曲 ‘I’m British’ は、歌詞にイギリス人のステレオタイプがこれでもかと描写されているので、イギリス好きにとってはたまらない内容となっています。

(歌詞&和訳) 英詞はGENIUSより ※Admirals→Adnamsに修正

I begin every sentence
with an apology
Sorry that’s the case.
That’s just British policy

僕は謝罪から
すべての言葉を始める(※1)
「すみません」、
そう これがまさにそれ。
イギリス人の処世術みたいなものだけど

(訳注※1 「謝罪からすべての言葉を始める」−
イギリス人の特徴のひとつと言われる。
以下イギリス人のステレオタイプ的な
特徴が語られていく)

Probably the case with everything in honesty
I use ten words when two would do, honestly

おそらく率直に言って(※2)
万事がそういう感じ
だから、2語で足りることを言うのに
10単語使うよ、率直に言ってね!

(※訳注2 ‘in honesty’ 率直に。
これは、イギリス人があからさまに
物を言わず、持って回った言い方を
しがちである事に対する皮肉。
それゆえ2語で足る事が10語になる)

I’m British
僕はイギリス人

And that makes me unique
At least I think so,
when I hear you speak

そしてそのことが僕を
一種独特な存在にする
少なくとも(※3)僕にはそう思われるのだ
きみら外国人が話しているのを
聞いているとね

(※訳注3  ‘at least I think so’ は
イギリス人の口ぐせのひとつと思われる。控え目の美徳。)

 

See we used to have an empire,
but we got a little cocky
Like haha, Johnny foreigner,
I’d like to see you stop me

ご存知のようにかつて我々には
大英帝国がありましたが、
それで、ちょっとうぬぼれ屋になったんです
「外国のみなさん、ハハ、
やれるものならやってみな」という風にね!

And sure enough,
we rhubarb crumbled

そして 案の定、われわれの
ルバーブケーキは
粉々になった、
つまり大英帝国は崩壊したのさ

Now in every town,
all the drunk teens stumble
I’m rather glad really,
it made us more humble

今やあちこちで、
定職につけない若者たちが
飲んだくれて
道端で蹴つまづいてる
でも僕はそれを「むしろ」(※4)
喜ばしい事だと思うのだ
そのおかげで我々は謙虚になったから

(※4 ‘I’m rather〜’ 「むしろ〜」も
イギリス人によってよく使われる言い方)

Come and ask me
where I’m from,
dear boy, I won’t mumble

さあ、僕がどこの出身か
尋ねてくれよ、はっきり言うから

I’m British
僕はイギリス人

I don’t want to be fantastic
Just adequate,
and if I’m nice
it’s probably sarcastic
Ridiculously cynical
that’s what we’re like
If you can’t take a joke,
get on your bike

僕は素晴らしくなんて
なりたくない
ただ、浮かないのがいい
それにもし誰かが僕に
「素敵だね!」と言ったとしたら、
それは多分皮肉なのさ、
だって我々イギリス人はみな
バカバカしいくらいの皮肉屋だからね。(※5)
もしそんな冗談は受け入れられない
というなら、あっちへ行けよ

(※5 訳注 ‘sarcastic’ (皮肉の),
‘ridiculous’(ばかばかしい)も

イギリス的な単語)

I’m British
僕はイギリス人

Like a clotted cream tea
Apologetic Morris dancer
then you must be me

クリーム・ティー(※6)、
申し訳なさそうな
モリス・ダンサー(※7)。
もしきみもそんな感じだったら、
きっと僕と同類だね

(※6 訳注 クリームティーとは
アフタヌーンティーの一種で、
基本的には紅茶とスコーンのセット。
スコーンにはクロテッド・クリームが添えられる)
(※7 訳注 モリスダンスとは
イギリスの伝統的なダンスの一種)

I’m British
僕はイギリス人
Like the wickets in cricket
Like crikey, blimey,
nice one, wicked

クリケットのウィケット(※8)とか
「わお」や「いいね」「カッコいい」
なんて言葉を連発するようならね(※9)

(※8 訳注’wicket’とはクリケット用語で、
試合で使われる「三柱門」のこと)

(※9 訳注 ‘crikey’, ‘blimey’ は
いずれも驚きをあらわす。
‘nice one’, ‘wicked’も
イギリスで特に使われる言葉。
‘wicked’ではイギリスのスラングで
「とても良い」、「カッコいい」など
肯定的な意味に使われる事がある。)

I’m British
僕はイギリス人

As a fat dame in a panto
Like Wodehouse, Orwell,
Wells and Poe

パントマイムに出てくる
ふとった女や(→詳しい意味は不明)
ウッドハウス、オーウェル、
ウェルズにポーみたいに(※10)

(※10 訳注
ポー以外は全員イギリスの小説家。
一時イギリスに住んでいたエドガー・
アラン・ポーはアメリカ人の作家だが、
作風のイメージからイギリス人に
間違われる事があるのかもしれない。)

So if you’re down with the Brits
then make some noise
But if you’d rather not, that’s fine

もしきみがイギリス人の
やり方に賛成なら、
酒を飲んで大騒ぎするがいい(※11)
でももし、そんなのはむしろごめんだと
いうなら、別に構わないさ

(※11 訳注 イギリス人は酔うと
大騒ぎすることで有名)
We’re ever so nice to our pets
And we know not to work too hard
We’re inventive, accepting, eccentric
And yes, I suppose we’re a bit bizarre

我々はいつだってペットには優しい
それに、働き過ぎない事も心得ている
我々は、独創的で寛容で、変わり者
そう、我々はちょっと
「ビザール」(奇妙)なのさ(※12)

(※12 訳注 ‘bizarre’ もイギリス的な単語。)

But if you delight in celebrities taken down
Just because of the way they live

もしもきみにとって
暮らしぶりが気に入らないからと
有名人をこき下ろす事が楽しいなら

Or you can feel bleak joy
in a seaside town
as the rain pours down on your chips

それか、もしもきみが
チップスもろくろく食べられ
ないほど雨が降る
海辺の観光地でも、
荒涼とした喜びを覚えるならば(※13)

(※13 訳注
イギリスでは、例えばブライトンのような観光地でも、
雨はよく降る。
屋外でチップスを食べようとしても
すぐ雨に濡れてしまう。
そんな荒涼とした・侘しい
= ’bleak’ な状態でも、
楽しさを感じられるのなら、ということ)

Or you can drink
ten pints of Adnams
Without ever breaking your stride

それか、もしもきみが
10パイントの「アドナム」のビールを
飲んでも足元がふらつかなかったら(※14)

(※14 訳注 アドナムはビールのブランド。
イギリス人は酒が強いというのがステレオタイプとしてあるらしい)

Or repress your emotions and passions
And bury them deep inside

それか、もしもきみが感情や情熱を
押し殺し、
奥深くにしまい込んでいるならば

Then I’ve kept a room
in a cramped B&B
With a TV that only shows BBC2
And I have the keys right here
I’ve been keeping them just for you

もしそうなら、BBC2しか映らない(※15)
手狭なイギリスのB&Bを
予約しておいてあるよ
鍵はここにある、
きみのために取っておいたよ

(※15 訳注 おそらく他のチャンネルは
有料なので。つまりコストをかけていない安宿という事)

I’m British
僕はイギリス人

As Williams, James, Hattie Jacques
School dinners, roast dinners,
massive cakes

ウィリアムズ、ジェイムズ、
ハッティ・ジェイクス(※16)
スクールディナー、
日曜に食べるロースト・ビーフの夕食、
巨大なケーキみたいに(※17)

(※16  訳注 ウィリアムズとジェイムズが
誰を指すのかははっきりしない。
ウィリアム・シェイクスピアと
ジェイムズ・ジョイス(アイリッシュではあるが)の事だろうか?
ハッティ・ジェイクスはイギリスのコメディエンヌ。)

(※17 訳注 スクールディナーとは、
学校のランチの事をイギリスでは
そう呼ぶらしい。
ローストディナーとは文字通り、
肉料理のディナーの事。
イギリスでは、伝統的に日曜日の夕食に、
ちょっとしたご馳走のような感じで、
ローストビーフを食べる習慣がある。
マッシヴ・ケーキについては、今のところ不明。)

I’m British
僕はイギリス人

As a chimney sweep
Chim chim cheree!
Or a professor in a pith
accompanied by Chimpanzees

メリー・ポピンズの煙突掃除夫
チムチムチェリー!
それか、チンパンジーを連れて
探検帽をかぶった教授(※18)

(※18 訳注 これはおそらく
プロフェッサー・エレメンタル自身の事)

So if you’re down with the Brits
then put your hands in the air
But if you’d rather not,
that’s fine, actually
I mean I don’t want to cause
too much of a fuss

もしきみがイギリス人の
やり方に賛成なら、
酒を飲んで大騒ぎするがいいさ
でももし、そんなのはむしろごめんだと
いうなら、別に構わない
「実際」(※19)、揉め事は起こしたくないんだ

(※19 訳注 ‘actually’ はとくに
イギリス人の口ぐせと思われる。)

Well, at this point I’d just like to take a moment to apologise
on behalf of Britain
for all the things
that we’ve brought to the world

さてここで、イギリスのためにも、
我々が世界にもたらした
あらゆるものについて
謝罪する時間をとりたいと思います

Simon Cowell, for example,
and eh, Jim Davidson.
Fox hunting. Black pudding. Racism
But most of all,
we’re all terribly, terribly
sorry about Piers Morgan

例を挙げると、サイモン・コーウェルに
ジム・デヴィッドソン。
キツネ狩り、ブラック・プディング、
レイシズム。
でもとりわけ、ほんっとうに
申し訳なく思うのはピアース・モーガン!(※20)

(※20 訳注
サイモン・コーウェルは ’Britain’s Got Talent’
「ブリテンズ・ゴット・タレント」
(あのスーザン・ボイルさんが発掘された
オーディション番組)の審査員として
知られる音楽プロデューサー。

ジム・デヴィッドソンはコメディアン、
ピアース・モーガンは
デイリー・ミラー紙の編集長などを経て
米CNNの看板番組のホスト役に
抜擢された人物。
いずれも、歌の最初のほうで出てきた ‘cocky'(生意気、傲慢)な人々の代表
という事になろう。
ブラックプディングは
材料に血液を加えたソーセージの事。)

(歌詞&和訳おわり)

※もしも記事を引用、転載される場合は その旨を記載いただき、当ページへのリンクをお願いいたします。m(._.)m

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